私たちが栽培しているトウモロコシは猛暑の影響もあり(影響も受けず?)、順調に生育しています。
しかし、私たちが栽培するトウモロコシ栽培を邪魔する輩がいます。

▲画像左下に、その輩が畑に侵入しようとした痕跡がはっきりと残っています。
痕跡は、いかにも「熊手」という感じです。
そう、その輩とは、「クマ」です。「ニホンツキノワグマ」です。

▲ クマたちは、トウモロコシの畑に入り、こんな風に、人間同様、トウモロコシの穂を食べ、その際に沢山のトウモロコシを倒して行きます。
倒されたトウモロコシはそこで生長を止めてしまいますし、収穫できなくなります。
クマの臭いもついてしまいます。
もちろん、畑で作業をしたり、周辺で暮らす人たちに危害が加えられる危険性もあります。
毎晩、複数のクマがやってきて、どんどん食べ続けると、ヘクタール単位での損失となる場合もあります。
(1ヘクタールは、100m×100mです。東京ドームのグラウンド部分が約1.3ヘクタールだそうです。)
数ヘクタールが全滅なんて事例も町外にはあるのです。
その被害を防ぐため、私たちは、ほ場を電気の通ったワイヤーで囲み、クマたちの被害から守っています。
1枚目の画像にも、その電気牧柵が映っています。

▲こんな風に、3段のワイヤーと支柱で、トウモロコシ畑を囲ってしまいます。
ただし、この電気牧柵、一瞬だけクマに痛みを与えるだけなので、それに慣れてしまったクマが今年は沢山発生し、その対応に、生産者・関係者とも苦慮していました。
私たちが現場で見る限り、山をおり、里山から人間の住むエリアの近隣で、子育てをし、エサを確保するクマが増えているのではないかと感じています。

▲町内ではありませんが、県内で私が撮影したものです。午後4時頃、民家の近くに出没しているのがわかります。
何度か説明したとおり、一定面積あたりの収穫量が多く、牛を増体させる力が強いトウモロコシは、大変魅力的であり、現在の畜産にとって、是非必要なものとして栽培していますが、トウモロコシに対するクマの被害は極めて大きな問題です。